心理的安全性を構築するために最も邪魔するものとは何か?

心理的安全性を構築するために最も邪魔するものとは何か?

数年前にGoogleにて行われた組織のパフォーマンスを
最も向上させるために必要な要素とは何か?という研究で

「プロジェクトアリストテレス」というものがあります。

この研究の中では5つの重要な要素があるとして、
その中で最も重要な要素として【心理的安全性】が挙げられました。

心理的安全性ある組織をどう創るのか?
これは今の組織でも課題に思う方は多いと思いますし、

実際に、利益や成果を得ようとする企業活動の中で、
心理的安全を保つということは簡単なことではありません。

何故、簡単ではないのでしょうか?

その理由と歯、人はそもそも心理的安全を構築できない
構造的な原因を持っているからなのです。

私達は誰もが脳を持っています。
私たちの脳はありのままの世界を見ているわけではなく、

あなたの中にある経験の情報をもとにして世界を判断しています。
つまり、あなたの世界は隣の人には見ることはできず、

隣の人の世界もあなたは見ることができないのです。
犬の見ている世界も、カエルの見ている世界も同様です。

あなたの世界はあなたの認識が映し出した
1:1関係にあるあなただけの世界なのです。

そして、この世界は人の数、生命の数だけ
バラバラに存在しています。

つまり、何一つとして同じ世界を見ている人はいないということ。
これを【観点・判断基準の異質性といいます。

そして、私たちの脳はすべての情報をキャッチできるわけではなく、
目であれば可視光線、聴覚であれば可聴領域というように

取れる情報の範囲があるのです。
さらに人生で経験できる範囲も限定されている構造を持つ私たち。

そのように設計された私たちの判断基準は
不完全な性質を持っていると言えるのです。

これを観点・判断基準の不完全性といいます。

この二つの性質(異質性・不完全性)は
実は人類が生まれてから一度も解決ができていない強烈な課題です。

この性質が大前提にあるということは
人間関係は基本的に摩擦や衝突、誤解の温床であるということです。

お互いが出会うということは違いが出会うこと。

この違いを全て察することができる完全な認識能力を持っていれば、
私達は誤解や摩擦もなく日々を過ごせますが、

私たちの認識は部分的にしか情報をキャッチできないのです。

そのため人間関係はずれるのが自然です。

誰もがこの観点・判断基準の違いにより、
過去の人生の経験の中で、
上手くいかなかったり、ショックな出来事を経験するのです。

この経験は人や社会と出会うときの潜在的な不安感に繋がります。

何かをうまくやらないとそこにはいられない。
この人の想うことを察せないといけないとか
期待に応えられる私でいないといけないとか、

私達は無意識に関係性の中で
プレッシャーを持つようになっているのです。

これが原因となって、誰もが心理的安全性を
構築できないことにつながっています。

心理的安全性の獲得のための第一歩は
私たちが心理的安全性を構築できない現在地にある
ということを理解することです。

これはあなたの人生を失敗を恐れず
気持ちよくチャレンジし続けるための
とても大事なヒントでもあります。

ぜひ、皆さんと共に深めていけたらと思います。
本日もお読みいただきありがとうございました。

perspective496@gmail.com