お互いの良かれがぶつかる組織内の軋轢

お互いの良かれがぶつかる組織内の軋轢

昨日はタイミングのあう時に参加させているドラッガーの読書会に参加させていただきました。

毎回非常に勉強になる読書会なのですが

ちょっとしたシェアのなかでご参加の方のシェアからとても学びになることがありました。

最近、僕たちが経験した現場で社内人事が大きく変わり

そのエリアのトップの人事が変わることで

社内雰囲気が大きく変わるという出来事がありました。

最初、現場ではその人事の変更のなかで

他地域から来られたトップの方が

当該エリアについてのコンプライアンス上の問題意識を持っていたことがあり

どうしても言葉が厳しくなってしまい

現場との軋轢が生まれてしまうということがあったのです。

私たちの関りの中でご担当の方もその人事転換の渦中におり

心身共に大変だった時期もあったのですが

その時に私たちが研修で伝えていた「一分一秒も誰一人として同じ世界を見ている人はいない」

という言葉・イメージを思い出し、

実際の現場でもお相手が何故そのような言葉を話されるのかの背景を組んで交流することを意識された結果、

1年の期間を通して現場の関係性が大きく変わってきたということを経験しました。

読書会に参加された方が現場で悩まれている課題について

お互いの背景を理解することで疎通が起きる一つの事例としてシェアさせて頂いたのですが

この話をシェアしたときに他の参加者の方から面白いリアクションがありました。

「もし自分がそのような上司の方が配属されたとしたら

その方がその職場に居られなくなるようなマネジメントをしちゃうだろうな~」



非常にやさしく丁寧なやり取りを続けられていた方から突然その言葉を聞いたとき正直ビックリしましたが、

(もちろん冗談もあると思いますが)何故、その方がように思うのかと言えばその方ご自身が

相手の話をちゃんと聞くことや受け止めることを大事にされており、

一方的に決めつけるような厳しい口調でのやり取りなどが感情的に触れてしまうとのことだったのです。

その背景を聞くと実はその方が強硬的な姿勢になろうとする理由として、

人に対するやさしさが土台になっていることを感じました。

もちろんその上司の方も厳しく接される背景があり、そこには愛情があるわけです。

もしこのような背景を持つ二人が現場で出会ったとして、

お互いのやさしさの善意が譲れなくなると対立構造にもなってしまうことを示唆していますね。

組織の人事というのは特に大きな企業であるほど

お互いの相性などは考慮されずに決まるケースも多いかと思います。

そんな時にちょっとした言葉の表現ひとつで大きなひずみが生まれることが起こり得ることを感じました。

以前からそのような現場にも出会ったこともありますが

お互いの良かれによって組織の中に様々な軋轢を生み出すことが

ありありと予測された話として非常に面白い内容でした。

ドラッカーは経営者の条件という書籍の中で

組織の存在目的が外界への貢献にあるとするならば、

組織内の人は少なく、組織は小さく、組織内のための活動を減らしていくことが

組織の完成形に向かっていく
と書かれています。

人が集まるほど問題が起こるというのは非常に面白く、難しいテーマでもありますね。

次回はこの内容について考察が深まったことを記事にしてみたいと思っています。

本日も御読み頂きありがとうございました。

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