価値を発掘する時代 『サピエンス全史』ともつながる人間の生き方
- 2019.10.28
- 時代創り
- サピエンス全史, 価値, 心が脳に負けない生き方
目次
『サピエンス全史』を読んで
今日は一粒万倍日でもあるらしく、
最近感じていることを文章に残してみたいと思っています。(といっても書き上げている最中に日付を超しましたが笑)
最近、読んでいた本でとても面白いと感じているものに『サピエンス全史』という本があります。
ユヴァル・ノア・ハラリさんが書かれた本で、
人類誕生から現代までの人類歴史の変遷を辿っています。
上下巻、まぁまぁのボリュームがある内容なのですが、
この本を読んでいて、非常になるほどな~と思ったところがいくつかありまして、ご紹介しつつ、これからの時代の生き方を一緒に考えたいと思います。
虚構(価値)を信じることができたサピエンス
その中の内容には今の僕たちの生き方を考えるうえでも非常にヒントになる内容も多くあります。
タイトルにもなっているサピエンスとは、ホモ・サピエンスのサピエンスから取られているもので、
ホモとは人類。サピエンスとは賢いという意味を持ち、今の私たちの人類種を指す名称です。
例えば、犬には「柴犬」とか、「チワワ」とか、コリーとか、犬種というものがあると思います。
同じ哺乳動物の人類に何故、ほかの人類種がいないのかというと、
地球の長い歴史の中には、他の人類種もいました。
例えば、教科書でも見たことがある、「ネアンデルタール人」とか、「アウストラロピテクス」とか、
こういった類人猿と呼ばれる人類種は、時代の中で滅亡をしていったのです。
実は、ネアンデルタール人などは、サピエンスよりも筋肉や骨格的には強いという特徴があったそうです。
そのため、サピエンスは自然のなかでも弱者でもあり、他の動物が食べて、最後に残った骨を石で割って、中にある骨髄を食べていたそうです。
そんな中でも、何故、弱いサピエンスが生き残れたのか?
その理由に
・火を手なずけたこと
・言語を獲得したこと
・虚構を信じることができるようになったこと
の3つがあると書かれています。
虚構とは、目に見えない実態のないもの。
この実態のないものを本物のように信じることができたお蔭で、
サピエンスは強力なチームプレーを発揮することに成功し、大型の動物や他の人類種にも勝利することが出来たと言われています。
この虚構を信じる力というものが強力で、
「神」という概念の発明は、多様な観点の違いを統合して一つにまとめるために活用されました。
「王」や「国家」、「法律」というものもそうです。
今の私たちが当たり前に活用している『お金』も、人類全体が価値があると共通に思い込むことに成功した大発明であったと書かれています。
当然ですが、お金が共通に価値があったり、法律が皆が守らなきゃとなったり、
皆が共通に価値があると思い込んでいるから、
そこに実態が無くても価値交換が成り立ったり、拘束されたりするのです。
そして、この概念は皆が思い込んでいるがゆえに、
この仕組みから外に出ることは非常に難しいという特徴があります。
特にお金の不安なんかは、そこに実態が無かったとしても、
びっくりするぐらい私たちの感情とも直結していますよね。
新しい虚構(価値)を創造していく時代
これからの時代はどうなるのかと言えば、
新しい共通の虚構=価値を創造していく時代なのだと考えています。
人工知能が発達する中で、既存の人間の仕事が代行されていくという話もありますが、
大量のデータから最適化されたり、単純化されるような仕事は、人工知能やロボットに役割が変わっていくことを考えると、
人間にやれることは、多くの人が乗っかれる価値を生み出し、楽しんでいくことにあるのではないかと考えています。
例えば、インスタ映えするとか、タピオカミルクティーとか、ブームのようなものも、それまになかった虚構であり、
そこに価値があると思い込ませていく意図だったりもあって、社会に浸透しながら形作られて行きました。
そしてその価値を得たり、守るために人の行動や生き方も決定されていくのです。
人間って面白いですよね。
皆さんが行う事業や仕事というものはこの価値の交換なわけですが、
新しい価値を提案することは、
新しい虚構を創造しているのだと考えています。
今までになかった価値を、意識化し、言語化し、共有し、共感が生まれ、
体験を通して、実感が生まれ、伝播し、虚構が共通の価値として、文化のようになっていく。
このプロセスが整理できたときに
僕の仕事は価値を意識化し、言葉にして伝え広げていくことなんだなぁと整理ができました。
こんな風に思うと、自分達のちょっとしたやり取りの一言一言が、新しい時代を作っていく感じがして、わくわくしませんか?笑
『無』を活用するという新しい価値
今までの時代の価値の特徴は、
所有によるものが多く、
不足していたものを補うために求めるので、
どうしても執着が産まれる構造です。
不安や足りないを前提にしているため、
価値に縛られてしまうのです。
人間の脳の機能にも影響するところですが、
人間は経験を土台に判断をするので、
知ってしまった知識から自由になることは、かなり難しいです。
僕が提案したい価値とは、
この経験知識から自由になれる機能を人間が獲得すること。
境界線を自由に解除できることで生まれる新しい価値です。
具体的なイメージは前回のブログでも書いているので、是非読んで欲しいですが、
体だけを自分と思うと、自分の頭の中にアイディアがあると思い込んでしまいますが、
自分という体の境界線がほどかれれば、場にアイディア、脳みそがあるようなイメージを獲得できます。
これは僕が感じている『無』を活用した価値の一例です。
ほかにも営業をする上での活用イメージとか、モチベーションを生成したり、マネジメントに応用したり、いろいろな価値があります。
北海道でもこういった話をして共感できる仲間も生まれてきていることが何気に嬉しかったりします笑
このブログもそのプロセスですが、
日常で価値を意識化・言語化し、伝達し、伝播していくのです。
皆さんが『無』と出会ったら、どんな価値が生まれていくでしょうか?
人間は誰でも、経験の中で未熟な自分に対して、
自分や人間関係に決めつけをし、その自分のイメージを土台にして条件反射をしてしまいます。
その決めつけを解除できたとき、
産まれる価値は人それぞれの輝きを放ちます。
さらにもう一つ、僕が面白いと感じているのは、時代の強者であった他の人類種が、
力の弱かったサピエンスに淘汰されていったということ。
ゲームのルールがひっくり返ったとき、今の時代の『強い』とされるものはひっくり返ってしまう時代が来るかも知れないと思っています。
人の無意識領域にある、価値の発掘。
一人一人がまだ見ぬ価値を想像、創造し、共感を得ていく社会。
そんな社会を創り出せたら、めっちゃ面白いなぁと思っています。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
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